【ゆる受験・ガチ受験】とにかく完走を目指す、中学受験の第3の選択肢

中学受験が本格化する一方で、現小3、つまり新小4の子供たちが冬期講習や準備講座などで塾通いを始める時期になりました。

ウチの末っ子は中学受験をしないことに決めたのですが… 本人が決めたことだから仕方ないのですが、親はちょっと未練が残ります。

ところで。末っ子の中学受験について考えているときに「ゆる受験」という言葉をよく目にしました。ゆる受験なら末っ子もいけるかもしれない?とか、いやいや、ゆる受験ってなんだよ!?とか。

というわけで今回、ゆる受験とは本当のところは何なのかをしっかり調べたので、その結果とともに、ガチ受験で完走までなんとか導く第3の選択肢について、書いていきたいと思います。

ゆる受験とは

今回調べてみて分かったのは、「ゆる受験」はもともと、台東区で塾を経営されている亀山卓郎先生の著書『ゆる中学受験』(現代書林,2019)から発している言葉みたいですね。

kindle unlimited版があったので、読んでみました。

本編とは多少、異なるかもしれませんが。

長年塾長を務められている著者だけあって、子供への目線が温かい。亀山先生は、世の中にあふれる中学受験の情報が最上位・上位校向けに偏っていることを危惧されて、『ゆる中学受験』を書かれたそうです。

「受験は現状を打破すること」という言葉に、感銘を受けました。本当にそうだなあ、と。

ゆる中学受験の定義

kindle版から読み解くと、

  • 首都圏模試偏差値60~50以下の『中堅校以下』を目指す子のための学習法および学校選び
  • 受験勉強期間は小学5年・6年の2年間
  • パターン学習と短期記憶ではなく、理解して覚えることによる長期記憶を重視する
  • 過去問は傾向分析と予行演習に使う
  • 2科目入試やAO入試など、4科目一般受験にとらわれずに広く受験方式を検討する

となります。

亀山先生の塾のように、中堅校以下の勉強法に通じた講師がいる塾に小5から通うイメージです。週2くらいでしょうかね。

通信=ゆる受験ではない

これで分かりました。

通信教育であっても、進学くらぶとかZ会は上位校以上に向けたテキストを使っているので、「ゆる受験」じゃないってことですね。

後述しますが、ウチの息子は中学塾からドロップアウトして進学くらぶに切り替えた時期があって、当時は「これって、ゆる受験?」と思いましたが、やっぱり違いました。

ゆる受験は多くの子にメリットがある

たしかに、小4もしくはもっと低学年からの大手塾通学で始まる中学受験は、多くの子にとってオーパースペックになります。

例えば四谷大塚の予習シリーズは、基本的にどのレベルのクラスでも同じものを使っています。進度も同じです。

で、組分けテストも同じものを受けて、例えば8割前後得点なら最上位、6~7割なら中位、それ以下なら…とレベル別に振り分けられると。

もちろん、授業内容、演習問題や宿題の量などは同じではありませんが。このやり方でいいのだろうか? 最終的な目標が中堅校までと分かっている子には、もっと効率のいい学習方法があると思います。

ゆる受験は、必要な子に届いてほしい受験ノウハウです。

ギリギリ上位校を目指したい層は?

しかし、ですね。

大手塾に子供を通わせる親のほとんどは、「首都圏模試偏差値50~60以上の上位校に我が子を入れたい」と、思っているのではないでしょうか?

だからこそ、ガチ受験コースを選んでいるのです。

首都圏模試偏差値50~60はあるけど、四谷偏差値45~55くらいの、いわゆる「ボリュームゾーン」の受験生はどうしたらいいのでしょうか。

ガチ受験は悪くない

私はガチ受験、いいと思います。受験は競争なんだから。スポーツだって芸術系だって、本気の親子はみんなやってることです。子供を勉強にガチらせて何が悪い!

亀山先生も「結局のところ、中学受験生は『親のために受験している』ものです」と著書の中で述べられています。だからこそ、親の向き合い方が大事だという文脈での話ですが。

子供に一方的に押し付けるのではなく、話し合ったり、能力を見極めたりしながら、「上を目指そう」と目標を引き上げることは悪いことじゃないと思います。

ただし、難しい

スポーツも芸術系もそうですが、ストイックに上を目指してがんばれる子なら、大手塾のガチ受験カリキュラムもこなせるでしょう(それだって、楽ではないけど)。

でも、普通の子、もうちょっというと基本的な勉強のスキルが足りない子に、ガチ受験カリキュラムは厳しい

私は、娘が最上位層で中学受験を走り切った後、ボリュームゾーンの息子の受験でその現実を知りました。その辺に興味のある方には、ぜひ24年春頃までの過去記事を読んでいただきたいです。

苦悩に満ちたウチの中受の日々

息子の中学受験。息子の立場からいうと、「小3から塾通いを始め、小5以降は中位クラスに定着し、上位クラスに上がれず。なのに親は、NN校かそれに次ぐ上位校に入れとプレッシャーをかける」という。

小5夏

【中学受験】小5息子の夏期集中特訓の結果を見て、色々考えた【学力コンテスト】│まわらないドットコム

小5秋

【中学受験】小5秋の撤退危機、勃発! 引き起こしたのは私【懺悔】│まわらないドットコム

小5冬

【中学受験】NNジュニアオープンを受ける意味とは【小5冬】│まわらないドットコム

【中学受験】今が最後のタイミング?転塾を検討し始めた話③【塾の面談の結果】│まわらないドットコム

完走を目指す「サステナブル受験」のすすめ

息子の中学受験は早稲アカというガチ受験の枠組みの中ではありましたが、小5冬以降は「とにかく完走を目指す」という方向に徐々に切り替わっていきました。(もちろん、親として諦めきれないウダウダはあった)

我が家のサステナブル受験の流れ

①小6になる前に早稲アカをやめる。小6春から夏休み前までは四谷大塚の通信教育「進学くらぶ」をやりながら、羽を伸ばす(親はサボりを許容する)

その結果

【中学受験】ウチの「期間限定ゆる受験」―通塾をやめた効果は?│まわらないドットコム

②夏期講習から早稲アカに通うが、適度に遊ぶ日をつくって息抜きをする(遊びと勉強の切り替えができないから、遊ぶ日はただ遊ぶ)

【中学受験】偏差値60台と50台で小6夏期講習の内容はどう変わるか│まわらないドットコム

③9月、第一志望を一段下げて入試日程決定

【中学受験】管理VS自由の校風論争が終わった【志望校決定】│まわらないドットコム

④直前期は親がべったり伴走

【中学受験】感染の危険がありすぎる!コロナ禍明けの中学入試│まわらないドットコム

サステナブル受験のポイント

まとめると、以下のようなことを駆使して、無理をさせ過ぎず(多少はさせる)、完走まで導くのが「サステナブル受験」です。

  • 通信教育や個別指導などを利用して、休息期間をはさむ
  • 夏期講習、冬期講習や直前期でも思い切って休む日をつくる
  • 80%偏差値≒持ち偏差値で子供に合った、憧れ校を持っておく(できれば小6夏前に)
  • 生活習慣を整えながら(夜中に動画を見ないように監視しながら)、日々励ます

完走できれば万歳なんです。

マラソンじゃなくていい、ファンランでいい。ゴールを切ってくれれば。それで自己ベストタイムを更新してくれれば(欲)。

息子の受験後の総括

【サステナブル中学受験】6年男子、合不合判定テストの偏差値推移【総括】│まわらないドットコム

ギリギリ上位校を目指す子の受験は、本当に難しい。上位校を目指すかぎりは、ガチの枠からはあまり外れられませんが、多少は大丈夫です。

「完走すること」に目を向けることで、少しは受験生に手こずる親の気持ちが楽になるのではないか、と思っています。

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