新型コロナによる休校で教育格差の拡大を実感した:3カ月の休校リアルレポート

岡田です。

新型コロナウイルスによる3カ月間の休校が終わり、小学校が分散登校で始まりました。

うちには小学5年の娘と3年の息子がいます。(あと保育園児の末っ子)

この3カ月で、姉弟2人のあいだにも教育格差が生じ、拡大していくのを目の当たりにしました。

その結果、2人とも塾通い・中学受験することになったのですが… orz ヤッテイケルカナー

この3カ月で見えた教育格差、リアルなところをレポートします。2人が通っているのは東京都内の公立小学校です。

新型コロナ以前の子供たち

娘:私立中学受験で週3塾通い

4月に小学5年になった姉は、もともと4年から私立中学受験のための塾週3で通っていました。

ウチは東京都郊外で、23区内ほどじゃないですが中学受験の割合はそれなりに高いです。また、「都立高の募集枠が男女別なため、女子の高校受験は熾烈な内申点争いになる」という事情があります。

娘は習い事にもさほど熱心でもない。でも、子供時代に何かを一生懸命やってほしい、と親は思うわけで。娘の一番得意なことは勉強だということになり、「一生懸命やること」として中学受験することに決めました。

弟:週3サッカー

一方、小学3年になった弟は週3〜4でサッカー。土日は少年サッカー、平日は別途サッカー教室。サッカーが忙しくて公文の算数・国語もやめてしまいました。

息子の場合、一生懸命やること=サッカー

そんなに上手くもないんだけど…

ウチは経済的に余裕があるわけでもないし、息子はこのまま地元の公立中学に進んでサッカー部に入り、体育会系に育っていけばいいかな、と思っていました。

3月––突然の休校でどうなった?

新型コロナウイルス感染拡大により、3月あたまから小学校が休校になりました。

突然の休校で現場もバタバタだったと思います。

小学校からは実施できなかったテストのプリントが数枚配布され、「漢字・計算ドリルの残りをやっておくように」という指示がありました。それだけ。

しかし、「学校はカリキュラムを前倒しで進めるので、3月には概ね終わっている」という説を信じ、学習の遅れは心配していませんでした。

娘:忙しく塾通い

休校になって2週間は、塾が休講になりました。指示された宿題をするのみでのんびりしたものの、塾が3月中旬に再開。休講したぶんも補講し、そのうちに春期講習も始まり、3月後半は毎日、塾通いしていました。

息子:勉強時間1日15分、サッカー2時間

息子は進研ゼミ小学講座をチャレンジタッチというタブレットで受講しています。算数と国語なのですが、15分足らずで終わってしまいます。

そして、サッカー。

小学校の校庭を利用している少年サッカーは、休校開始と同時に全面的に活動休止になりました。しかし、民間のサッカー教室のほうは「子供に運動させて免疫力を守る、子供の居場所も提供する」という理念のもと、平日午前中&午後に特別ワンコインレッスンも追加。

息子も、ふだんの夕方に加えて午前中のワンコインレッスンに毎日のように参加しました。春休みに入ってからは、もともと申し込んでいた春期レッスン

ふだん友達とも遊べないので、ひとりでリフティングを練習し、サッカー漬けの日々を送りました。

4月––保育園の登園自粛で末っ子が加わり家庭内がカオスに

4月、緊急事態宣言発令。小学校は休校続行。そこに加えて、3歳の末っ子保育園登園自粛になり、自宅生活が一気にカオスになりました。

小学校は、新学期にあってクラス分けを発表するのが精一杯だったのか? メールで教材を紹介してくれるだけで、最終週まで動きはありませんでした。

娘:塾でオンライン講義スタート

zoomを使っての、オンライン双方向での講義が始まりました。週3で1コマ2時間弱の授業が2コマ。けっこう活発に発言もしていて、雑談もあり、傍らで聞いていても本物の授業と遜色ない感じです。

もちろん宿題も出て、週末には郵送されてくるテストを受けます。テストのフォロー講義の動画もオンライン配信。相変わらず勉強、勉強の毎日。

息子:近所の子供と意気投合して毎日公園へ

緊急事態宣言を受けて、サッカー教室は休止となりました。

ここから、息子が遊んで暮らす毎日が始まりました。

色んな年齢の近所の子たちと意気投合し、家の裏の公園で1日中遊ぶようになりました。全盛期には朝の8時にピンポンが鳴るという…

自粛ってなんだっけ。

なんとか午前・午後と時間を決めて、大人が監督するようにしましたが… 5歳から中学生まで異年齢の子供たちが群れて遊ぶ光景はまるで昭和でした。

勉強は、相変わらず1日15分。小5と小3という年齢差を差し引いても、娘と息子のあまりの違いに「これは…?」と危機感が芽生え始めました。

5月––学校が本気モードに。でももう不安は拭えない

4月最終週に小学校で教科書が配布され、親が取りに行きました。GW中の課題も配布されました。この頃はGW明けから登校開始の予定だったんですよね。

GW明け直前に5月末までの休校延長が決まりました。

ここからやっと、公立小学校の本気のハンドリングが始まりました。

  • 毎週月曜日に1週間分の時間割、課題を配布。翌週に回収
  • 毎日、学年ごとにメッセージを発信
  • 週1でオンラインで朝礼配信
  • 週1で学級ごとのzoom朝会

この運用は約3週間でしたが、おかげで息子に学習させることができるようになりました。

娘:オンライン受講をサボり始める

相変わらず塾のオンライン授業を受けてバリバリ勉強…と、言いたいところですが、この形式ならではのサボり方を覚えてしまいました。

オンライン授業の合間にYutubeを見る

2回、摘発しました。1回目がバレてさんざん怒られたにもかかわらず、その数日後にまたやりました。

1カ月近く、宿題を放置する

1カ月近く、宿題をまったくやっていませんでした。

自宅勤務で時間のある夫が娘の勉強の管理を勝って出てくれていました。しかし、夫は「宿題をやっている様子」を監視するだけで、丸つけは本人に「やっておけ」。宿題現物のチェックをまったくしていなかったのです。

中学受験しようとしているのに情けないですが、ウチの子は標準的な範囲の不真面目な子供なのです。

先生への提出がないのをいいことに、思う存分サボっていました。

息子:塾通いしてもいいと言い出す

サボりが露見した娘への説教を聞いたせいか。オンライン授業しない公立校への愚痴を聞いたせいか。

息子、このままで大丈夫か」という親同士のヒソヒソ話を聞いたんでしょうか…

息子がある日、ポソっと「ボクも塾に行こうかな」と言いました。何その意外な発言!!

この発言を受けてすぐに、30年先までのマネープランを必死で策定しました。息子が私立中学に行く場合のプランを… 私がいっぱい働くプランを… 何か予定外のことがあったら大学では奨学金をもらってくれというプランを…

サッカー教室はすぐ辞めることになること、少年サッカーは途中で辞めることになることを話しました。息子は承諾。がんばってみることになりました。

息子がこのままでいいかモヤモヤしていたので、すっきりしたし嬉しかったです。

勉強することに意義がある中学受験

この3カ月の休校期間、(ウチの)子供たちは自発的に勉強しないことを思い知りました。

「親に勉強しろと言われたことはありません」と色んな人が言っています。が、よそはよそ、ウチはウチ。

ウチには子供に残せる財産はないわけで。しっかり勉強して自分で身を立ててもらう方針でいこう、と今回のことで夫と再確認しました。よほど勉強が向いてなかったら、路線変更しますが…

娘も息子も、中学に受からないかもしれません。それでも、子供時代に塾で勉強して身につける学力は無駄にはならない、と今の娘を見ていて思えるので。(サボりまくりの娘でも…)

新型コロナがなかったら、息子は何も疑問に思わずにサッカーに没頭していたかもしれません。これも縁。

私は、報酬と持続可能性、よりバランスの取れたキャリアを模索します。(あと30年、稼ぎ続けないといけないから)

とりあえず、派遣延長だ

がんばります!

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