【アンパンチは暴力的?】アンパンマンがバイキンマンと戦う理由

岡田ちっぷです。

昨日は末っ子とふたりで映画「それいけ!アンパンマン きらめけ!アイスの国のバニラ姫」を観てきました。(同じ時間帯に上の子たちは夫と「ワンピース スタンピード」)

先日「アンパンマンが暴力で解決するので」ということがSNS等で話題に上がっていました。

私も約10年間(子どもと)アンパンマンを観てきた母として、「これだけは言っておきたい」アンパンマン擁護論を展開してみたいと思います。

アンパンマンの基本のストーリー構成

ご存知の方も多いと思いますが、「アンパンマン」についておさらいです。

「それいけ! アンパンマン」は30分2本立ての子ども向けアニメ。基本のストーリー構成は次のとおりです。

  1. アンンマンがパトロールに出かける
  2. バイキンマンが誰かを困らせている
  3. アンパンマンが2を見つけてバイキンマンと戦う
  4. アンパンマンの「アンパンチ」で、バイキンマンが「バイバイキン」と言いながら飛んでいく

3でアンパンマンの顔が汚れ、4の前に「バタ子、急いで新しい顔を焼くよ」(ジャムおじさん)、「アンパンマン、新しい顔よ」(バタ子さん)さんというやりとりがあることが多いです。が、ないことも結構あるので上記では割愛しました。

ごくたまにバイキンマンが出てこない回もあり、ラストでアンパンマンが「今日は何も起こらない、いい日だなー」と言ったこともあります。

バリエーションは無数にあり、放送開始30年(1988年放送開始)は伊達じゃないんです。

アンパンマンは勧善懲悪にあらず

とにかく、これが言いたい。

勧善懲悪が「善を勧め悪を懲らしめる」であるとすれば、アンパンマンは「勧善懲悪もの」ではありません。

たしかに「『アンパンチ』という暴力で問題を解決している」というのは事実であり、否定できません。

しかし。

アンパンマンの意図は「バイキンマンの悪事を止めること」にあって、「悪いバイキンマンをやっつけること」ではないのです。

その証拠に、バイキンマンの悪事を見つけたアンパンマンは、まずはじめに「やめるんだ、バイキンマン!」と口頭で注意するのです。

間に合わないときは、アンキックもかますけど

「アンキーック」と、アンパンマンがいきなりバイキンマンに蹴りをかますときもあります。

これは、「やめるんだ」が間に合わない場合。

バイキンマンによって誰かが大ピンチになったときに、割って入るときに使います。なので、戦いが始まったら「アンキック」はほとんど使われません。 野球のスライディングと同じです。移動手段です。

いや、もちろん「アンキック」も暴力なんですが、バイキンマンを急いで止めに入るアンパンマンの気持ちが現れてるといえるのではないでしょうか?

「もう許さないぞ」という段階で「アンパンチ」

アンパンマンの戦いぶりはといえば、「フットワークでバイキンマンの攻撃をかわす」ことに終始します。

かわしながら「もうやめろ」「やめるんだ」と説得を試みます。

もちろんバイキンマンは「うるさい」「お邪魔虫め」と、悪事を止めることはありません。

そこで(顔の交換もありつつ)「もう許さないぞ! アンパーンチ!!」「バイバイキーン」の流れになるわけです。

一貫してアンパンマンは、バイキンマンを口で諭そうとしているんです。最終的にアンパンチをするからといって、「暴力で解決している」とレッテルを貼るのはあまりにも杓子定規な見方ではないでしょうか。

叱り方の原則「人格攻撃しない」を守るアンパンマン

現在子育て中の方なら、一度は聞いたことがあると思います。

「子どもを叱るときは『○○するのがよくない』と、あくまでも行動について叱ること。『○○するお前が悪い』と人格を否定してはいけない」という原則。

アンパンマンも、バイキンマンに対してこれを守って接しています。

「なんてことをするんだ」とは言っても「なんてやつだ」とは言わない。長い歴史のあいだに言ったこともあったかもしれませんが、基本言わないはず。

「バイキンマン=悪」と決めつけているわけでもありません。たまに、バイキンマンが誰かと仲良くできるときは、アンパンマンもニコニコと見守っていたりします。不思議そうにしていることもありますけどね。

とにかく、アンパンマンがバイキンマンにやっていることって、私たち親が子どもに対してやっていることと同じなんです。というか、私などは「バカ!」と子どもを罵倒することもあるので、アンパンマンの足元におよばないです…

「アンパンマンを子どもに観せない主義」は家庭の方針までで

今回、この話題が盛り上がったのは「子どもが真似するから、アンパンチしないでほしい」といわんばかりの意見があったからではないでしょうか。

子育てしてきた10年間で「アンパンマンは積極的に子どもに観せたくない」という意見に出会うことはちらほらありました。体感で5〜8%くらい。

あくまで「家庭の方針で子どもに観せない」でありました。もし「アンパンマンは暴力的だから心配」から「内容を変えてほしい」につながるなら、それは違うと思います。

アンパンマンが悪意を持ってむやみに乳幼児に暴力を見せようとしているのではない以上、内容に干渉するべきではない。「家庭の方針」に留めておいてほしいと思います。

「暴力表現を見せない」だけでは解決にならない

アンパンマンは、親が干渉しやすい年齢の子どもが対象なので、こういう論争が出やすいのだと思います。

これから成長するにしたがって、戦隊モノも仮面ライダーも、女の子ならプリキュアにも出会います。その対象年齢4〜6歳くらいになると、自分の意思がはっきりするし、幼稚園や保育園で流行しているものを吸収してくるしで、親が制限をかけ続けるのが難しくなってきます。

その後も、格闘もの、刑事もの、世界征服、宇宙戦争、どんどん出会うことになりますよね。

私の友人にも「ドラゴンボールはダメ」と親に禁止されている子はいました。が、一緒にテレビゲームでガンガンに敵を抹殺していました。「人が死ぬからダメ」と禁止されていた「金田一少年」も隠れて全巻読んでいました。

「制限」は必要なことではあるけれど、それだけでは解決にならないのは明らかですよね。

少し話が反れましたが、アンパンマン。

アンパンマンが「正当化された暴力を振るう」というのは事実です。しかし、「考えなしにやっているわけではない」こと、ご理解いただけたでしょうか?

そのうえで、どこで線引きするかはご家庭の方針で。

ちなみにうちの末っ子は、はじめてみたときからバイキンマンのほうが好きです。まあ実際、イタズラ好きです…大丈夫かな…

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